温泉開発研究所を運営する湧有限会社は、混浴施設のビジネスコンサルティングを行っています。

運営サポート

湧では温泉のNextのアイデアを日々模索し、温泉の拡がりにチャレンジしています。温泉施設リニューアルや新たな利用のアイデアをお客様と共に考え、挑戦していきます。

「どのような理由でリニューアルをお考えでしょうか。」
湧では温泉を中心に施設の今後の方向性を決定し、関連グループの専門会社をコーディネートして、皆様の運営をお手伝いします。

温泉のリニューアル

■温泉の湧出量の減少

温泉の湧出量減少の原因には大きく2つあります。
(1)温泉井そのものの変化や劣化
(2)汲み上げポンプの故障やその他設備の不具合
また、温泉自体の枯渇や周辺の温泉との干渉が原因の場合もあり、その判断は大変困難です。複数の事項が同時に発生している場合もありますので、状況をよく把握し、診断を実施しましょう。(孔内カメラ撮影や汲み上げ内容の経過観察、水位の測定など)その結果から、対処法を判定することが必要です。

■温泉の廃止

どのような理由であれ非常に残念なことです。昨今の状況では一度温泉を廃止してしまうと、再びそこで温泉を開発することはできません。現在の利用以外に、新たな温泉の事業や活用を考えてはいかがでしょうか。温泉の存在が新たな事業を生み出すこともあるでしょう。
また、「休止」という方法もあります。温泉を利用しなくなったからといって、すぐさま廃止という結論を出さなくても良いのではないでしょうか。
それでも破棄という結論に至った場合には、「廃止」という方法をとることとなりますが、これは、管轄の行政機関に廃止届を提出し、場合によっては、しかるべき処置(埋め戻し工事)の実施を求められる場合がありますので注意が必要です。
また、せっかく開発し、長く利用してきた温泉ですから「お祓い」などもお願いしたいものです。

施設運営のリニューアル

■運営方式

温浴施設の運営は甘いものではありません。いまやサービス業の最先端を行く事業です。しかも莫大な資金を投じて、長期回収をしなくてはなりません。施設を取り巻く環境や施設の特徴を見極め、「直営による運営・運営委託・テナント方式・運営サポート」などの方式を検討し選択します。

■施設コンセプト

闇雲に世間で流行っているものを取り入れた寄せ集めの施設ではなく、「キーワード」を明確に掲げての施設造りを計画。

■施設形態

健康センターなのか、スーパー銭湯なのか、他の業態なのか。周辺の同業店舗に融和しない。
A.料金形態の決定 B.顧客利用形態の決定 C.顧客対象ターゲットの絞込み D.商圏設定 E.サイン計画

■運営面の見直し

A.コスト削減 B.広報・営業活動の積極的展開 C.社員教育
顧客を満足させて、リピーター客を増加させるためには必要不可欠でなものです。
他施設への研修など、より多くの施設を見なくてはいけない、特に同一商圏内の施設については十分に知らなくてはいけないでしょう。
「集客は店の役目。顧客の満足は従業員の役目である。」

■飲食スタイルの確定

温浴施設運営において飲食の充実は大きなウエートを占めます。

■施設ハード面

A.コンセプトにあわせての改装部分の洗い出し B.設備関係の整備計画 C.安全性の確保

■その他

必要なアイテム確保のための計画を立案します。
A.温泉掘削計画 B.岩盤浴計画(温浴施設内の岩盤浴は必須となっている。) C.癒しスペースの充実 など

利用方法のリニューアル

■温泉の多角的利用

温泉をクリーンエネルギーとして尊重する時代です。ECOに対する意識が加速し国内の温泉流出量をエネルギーとして計算し、石油代替エネルギーにどれくらい寄与するかという試みも行われています。
温泉をお湯として使用するだけでも、水から沸かす事に比べてCo2排出量は削減されます。温泉排水が多量であれば排水からの熱を再利用するといった技術は既に実用化されています。温泉を利用しているということをECOと考えてもいい時代となっています。

■資産としての温泉

温泉は土地に付属しているものです。土地の上で行われる事業は10年後、20年後には変化している可能性があります。それでも温泉は湧出を続けると考えると温泉の存在価値は資産となります。

■温泉の地域貢献

災害時に温泉は生活水として地域での重要なライフラインとなります。
温泉は地下深部まで掘削されたものが多く、その掘削孔には鋼管が挿入され地層の圧力で強固な構造となっています。したがって、地震災害等でも他の地上設備に比べて損傷が少ないのが特徴です。元に阪神大震災時の芦屋では、市の開発した温泉が被災者のお風呂や洗浄水として利用され、大活躍しました。
また、温泉の汲み上げの動向から地震予知を行う試みや大深度の温泉井に地震計を設置した研究もスタートしています。

■温泉の新たな価値

温泉には地球のミネラルが豊富に含まれています。ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄・・・。サプリメントや点滴の成分と同様なものも含まれているのです。また、有機物を含む温泉も多く、有機物は農業の世界などでは非常に重要な役割をはたしています。今では医療の分野でもこの有機物を医療品の一部に利用できないかと研究されているようです。このように温泉は地球のエキスとして様々な役割を担える可能性を秘めた地球からの贈り物なのです。

最近の温泉の開発計画

温泉を中心とはしないが、温泉を活用して新規に施設を開業したいという温泉導入の場合は、

ホテルやスーパー銭湯などがその具体例ですが、このような場合の温泉利用は
・温泉を付加しているお得感
・上水道や燃料コストを削減できる
・シンボルとしての温泉の存在感

などを温泉活用の主体とします。

リニューアルで温泉を導入したいが、施設は大幅には改造できないという後付けの温泉導入の場合は、

・既存の浴槽や設備で対応可能な温泉(泉質や湯量)を開発して導入
・設備の改造や新設を温泉開発前に視野に入れて計画する
・温泉の広告効果を最大限に利用する

などを注意点として温泉を導入します。